日本で人工妊娠中絶を受けるには、母体保護法14条の規定により、原則として「配偶者の同意」を求められます。当プロジェクト・メンバーの風音さんは、この規定の廃止を求め、Change.orgにて署名活動を行ってきました。
2021年9月14日、風音さんとプロジェクト・メンバーは厚生労働省に行き、これまでに集まった41,454筆の署名と、厚生労働大臣宛ての要望書を母子保健課に提出しました。また、孤立出産に関する声明文も手渡し、その後、記者会見を行いました。
厚⽣労働⼤⾂ ⽥村憲久 様
国際セーフ・アボーション・デーJapan プロジェクト
要望書
私たちは、⽇本在住のすべての⼥性が、必要なときに安全な中絶ができることを求めて、 1 年間活動してきました。この間、予期せぬ妊娠をしてひとりで出産をする事態に追い込ま れ、⽣まれた⼦を死なせ、刑事犯罪に問われるケースをいくつも⾒聞きしました。それに到 る原因の⼀つに、⼈⼯妊娠中絶を求めても、「配偶者の同意」を(必ずしも必要でないケー スも含め)⺟体保護法指定医に求められて、中絶できずに出産に追い込まれたという事情が あります。
これは、⽇本に暮らすすべての⼥性に、いつ降りかかるか分からないことです。パートナ ーとの関係が不安定な場合や、出産するしないをめぐって夫婦の意⾒が異なる場合など、中 絶に「配偶者の同意」が得られないのは、誰にでも起こりうることなのです。
妊娠しても、出産を望まない場合、すぐに中絶にアクセスできることが必要です。望まな い出産を、強いられてはなりません。⼥性はひとりの⼈間であり、⼥性の⼈⽣はその⼈だけ のものです。これこそ、リプロダクティブ・ライツです。
「配偶者の同意がないから」といって、⼥性に望まない妊娠を続けさせ、出産を強いるこ とは、絶対にあってはなりません。それは、拷問であり、虐待であり、性暴⼒です。
未婚や DV、性暴⼒による妊娠などの場合、⺟体保護法にのっとった中絶において「配 偶者の同意」が不要であることを、厚⽣労働省が事務次官通知を出し、すべての⼈に伝 わるようにすることを要望します。
⺟体保護法の中絶に関する規定から、「配偶者の同意」を削除することを要望します。
厚⽣労働省は、⼥性の命と健康を守るために、これらを実現するよう努⼒して下さい。
以上
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